憧れの座り心地 幻のル・コルビジェデザイン ソファ LC2 Dセットの詳細です。

100年も前に誕生した、デザイナーズソファのセットです。デザイナーズソファと言っても、どこがデザインなんだ、と怒る人がいるかもしれません。モダニズム建築の三大巨匠の一人である、フランス人のル・コルビュジエが、シャルロット・ペリアン、ピエール・ジャンヌレと共作でデザインしたもので、ただ四角いだけのソファとテーブルです。同じ本革ソファでも、もっと高級感のあるデザインのソファだってあるでしょうから。実際、フレームにクッションやガラストップを嵌めただけのようにも見えるセットです。

しかし、このソファやテーブルのデザインはデザインし尽くされているのです。あたかも伊万里焼の陶芸家がデザインするように。だから、細い足も肉厚のクッションも、肉厚のガラストップも絶妙のバランスです。同じくモダニズム建築のの巨匠のミース・ファン・デル・ローエが「神は細部に宿る」と言った通り、余分なものを全てそぎ落とした上で、それでもなお、デザインされたものなのです(ミニマリズムのデザインと呼びます)。

このソファのデザインの誕生から1世紀を経て、モダンは豊かさの代名詞になりました。そして過剰なまでになりました。そして混迷しています。今再び、全てをそぎ落とした、ミニマリズムのモダニズムデザインを振り返るべきなのかもしれません。